市況解説 2025年11月10日(月)

大引け・大幅反発－米政府閉鎖解除の観測高まり、後場も堅調

10日の東京株式市場で日経平均株価は大幅反発、前週末比635.39円高の50911.76円で取引を終えた。米連邦議会上院でつなぎ予算法案の事前手続きが完了、早晩可決される見通しとして40日間継続した政府閉鎖が近々解除されることへの期待が高まった。時間外取引での米株先物の上昇やドル円相場も強含み推移を支えに、半導体関連の主力株が上昇し、日経平均を押し上げた。決算発表を受け個別に強弱感が交錯し、上値の重さも感じさせつつも、後場に入り上げ幅を徐々に広げた。東証株価指数(TOPIX)も反発。東証プライムの売買代金は概算で6兆801億円、売買高は同24億1605万株、値上がり銘柄数は全体の4分の3超えの1227、値下がり348、変わらず39だった。業種別TOPIXは全33業種中、「石油・石炭」「鉱業」「金属製品」など25業種が上昇し、下落は「その他製品」「サービス」「水産」など8業種。東京エレクトロン(8035)、アドバンテスト(6857)などの値嵩ハイテク株が上げ幅を広げて指数を牽引、昼休み中に今3月期業績予想を引き上げた東洋紡(3101)、大気社(1979)、ツムラ(4540)などが一段高した。SUBARU(7270)は通期見通しを据え置いて一時下落も再上昇に転じ、住友金属鉱山(5713)は上方修正が好感された。銀行株や建設等の内需関連の一角もしっかり。半面、午後2時に決算発表の古河電気工業(5801)が一旦上昇も大幅安に転じ、セガサミーホールディングス(6460)も上期大幅減益を嫌気した売りが継続し年初来安値を更新した。IHI(7013)など防衛関連も冴えず、先週賑わった任天堂(7974)、リクルートホールディングス(6098)は利益確定売りに押された。

新興市場は朝方から中小型の出遅れ銘柄への見直し買いが優勢で東証グロース250指数は5日ぶりに反発した。イオレ(2334)、FFRIセキュリティ(3692)、カバー(5253)が買われ、QPS研究所(5595)、HENNGE(4475)、GENDA(9166)が売られた。

前引け・反発―米政府機関閉鎖の解除期待高まる

10日午前の東京株式市場で日経平均株価は反発し、前週末終値に比べて490.52円高い50766.89円で引けた。米連邦議会の上院共和党トップのスーン院内総務の発言などを受けて、米連邦政府の一部機関閉鎖の解除期待が高まり、投資家心理を上向かせる格好となった。7日の米ハイテク株安や一部国内主力銘柄の決算反応が重荷となるなかでも、海外勢らの先物買いが断続的に入り、節目51000円に迫る場面があった。東証株価指数(TOPIX)も小幅ながら反発。東証プライムの売買代金は概算2兆9192億円、同売買高は概算12億1890万株で、値上がり銘柄数は全体の7割超の1181に達し、値下がり375、変わらず56だった。業種別TOPIXでは「石油・石炭製品」「鉱業」「非鉄」をはじめとする21業種が上昇、「その他製品」「サービス」「輸送用機器」など12業種は下落。アドバンテスト(6857)や東京エレクトロン(8035)、ソフトバンクグループ(9984)が指数を押し上げ、キオクシアホールディングス(285A)は米同業の好決算が刺激材料となった。7-9月期大幅増益のメルカリ(4385)も急伸、東急不動産ホールディングス(3289)は通期業績・配当予想の引き上げが好感された。上期大幅減益のオリンパス(7733)はアク抜けの反応を示した。反面、通期業績予想を引き下げたホンダ(7267)が売られ、太陽誘電(6976)には決算を嫌気した売りが継続した。住友ファーマ(4506)への手じまい売りも止まず、今期純利益予想を従来予想の下限に修正したオムロン(6645)、営業委託費の増加などが響き1-9月期大幅減益のガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)も厳しい売りに見舞われた。

新興市場では値ごろ感に着目した買いが広がる展開となり、東証グロース250指数が大幅反発。データセクション(3905)、トライアルホールディングス(141A)、オンコリスバイオファーマ(4588)が買われ、フルッタフルッタ(2586)、Aiロボティクス(247A)、Delta-Fly Pharma(4598)は売られた。

更新のタイミング
「前引け」市況解説...12時30分ごろ
「大引け」市況解説...16時30分ごろ
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