市況解説 2025年10月20日(月)

大引け・大幅反発－高市政権を確実視、初の49000円台乗せ

20日の東京株式市場で日経平均株価は大幅反発、前週末比1603.35円高の49185.50円と史上初めて49000円台に乗せて取引を終えた。米地銀経営を巡る懸念や米中対立への警戒がともに和らぐなか、自民党と維新の会の支持で高市氏の首班指名が確実視されつ情勢となり、主力銘柄を中心に全面高の展開となった。午後に伝わった髙田日銀審議委員の発言を受け、早期利上げ観測から円売りに一服感が広がったものの、手仕舞い売りは限られた。東証株価指数(TOPIX)も大幅反発ながら、史上最高値には届かず。東証プライムの売買代金は概算で5兆億2873円、売買高は同17億9405万株、値上がり銘柄数は全体の9割超えの1456、値下がり132、変わらず27だった。業種別TOPIXは全33業種が上昇し、「銀行」「情報・通信」「電気機器」「ゴム製品」などが値上がり率の上位に並んだ。みずほフィナンシャルグループ(8411)はじめ銀行株が軒並み上げ幅を広げ、ソフトバンクグループ(9984)も一段高で指数を押し上げた。防衛関連の三菱重工業(7011)や、大手商社やゼネコンなどにも買いが入り、業績への高評価が継続する古野電気(6814)は12％高で上場来高値を更新、サイバー対策への期待からトレンドマイクロ(4704)も大きく買われた。半面、キユーピー(2809)や住友ファーマ(4506)などのディフェンシブが冴えず、足元急伸した芝浦メカトロニクス(6590)、サイゼリヤ(7581)も手仕舞い売りに押された。住友金属鉱山(5713)、DOWAホールディングス(5714)などの非鉄各社は、金はじめ商品市況安が響いて利益確定売りに押され、貴金属リサイクルの松田産業(7456)も軟調だった。

新興市場もこのところ軟調だった反動も重なって、東証グロース250指数が3日ぶりに大幅反発した。ZenmuTech(338A)、フルッタフルッタ(2586)、アストロスケールホールディングス(186A)が買われ、ELEMENTS(5246)、地域新聞社(2164)、リップス(373A)が売られた。

前引け・大幅反発―米株高を好感、高市政策を先取りする動きも

20日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅反発し、前週末終値に比べて1388.25円高い48970.40円と。9日に付けた史上最高値を上回って引けた。米地銀の信用不安を巡る過度な懸念が後退、米中対話の継続観測も投資家心理を上向かせた米国市場の流れを引き継ぎ、幅広い銘柄に買いが先行。自民党と日本維新の会の連立協議が進展し、財政拡張や金融緩和を志向するとされる高市市の政策を期待した動きも強まりをみせており、先物主導で上げ幅を広げる展開となった。東証株価指数(TOPIX)も大幅反発。東証プライムの売買代金は概算2兆6449億円、同売買高は概算8億3361万株で、値上がり銘柄数は全体の9割超の1483に達し、値下がり107、変わらずが24。業種別TOPIXでは「水産・農林」を除く32業種が上昇、「その他製品」「電気機器」「ゴム製品」「情報・通信」が値上がり率上位に並んだ。メガバンクや東京海上ホールディングス(8766)など先週末売り込まれた金融株が買い戻され、ソフトバンクグループ(9984)が史上最高値を更新するなど指数寄与度の大きい値嵩株も軒並み高い。「グループ社員約5万人を対象に、生成AI(人工知能)を活用したキャリア相談サービスを開始」と報じられたNEC(6701)の上げも目立ち、安川電機(6506)、ファナック(6954)など設備投資関連の一角も賑わった。反面、身代金要求型ウイルスに感染しシステム障害が発生したアスクル(2678)が売られ、その影響が波及した良品計画(7453)も大きく下げた。高値圏にある住友金属鉱山(5713)は金相場の下落が嫌気され、前期業績予想を大幅下方修正したアンビスホールディングス(7071)は一時ストップ安まで売り込まれた。手じまい売りが止まないベイカレント(6532)は9日続落。

新興市場でも幅広い銘柄に買いが入り、東証グロース250指数が3日ぶりに大幅反発。FFRIセキュリティ(3692)、TENTIAL(325A)、JDSC(4418)が買われ、データセクション(3905)、タイミー(215A)、ユーソナー(431A)は売られた。

更新のタイミング
「前引け」市況解説...12時30分ごろ
「大引け」市況解説...16時30分ごろ
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